作家失格

売れる作家を目指す底辺もの書きの愚痴

作家が筆を折る時(1)

最近ラノベ界隈で話題となっている、とあるラノベ作家の引退について思うことを書いてみよう。
「ラノベ作家になった俺が絶望して引退するまでの10年間を書いてく」で検索すると読める。
多少フェイクも入れてのドキュメンタリ―で長文となる。
読まなくても、このタイトル一行で何が書かれているかわかると思う。
実に、ラノベ作家らしいタイトル。
なぜこの人はわざわざ引退を宣言したのか、せざるを得なかったのか。
読めば、いろいろと考えさせられる。


作家は本を何年間も出さなくても作家だ。
『銀河英雄伝説』『創竜伝』『アルスラーン戦記』などで知られる田中芳樹氏が22年ぶりに新刊を出して話題になったこともある。
次の作品に何年かかろうが、やめる必要はないんじゃないかと外野は思うのだが、この人の手記を読んでいくといろいろな思いによって決断したのだとわかる。


デビューしても、続刊、新刊を出し続けることはとても難しい。
つまり、生活していくことが大変なのだ。
ラノベの場合は刊行間隔がとても速い。
売れているシリーズは、続刊を2ヶ月ごとに出すよう編集に言われる。
その理由は前の巻が売れているうちに次を出さないとならないからだ。
じっくり構想を練る時間などない。締め切りに追われ、それにより粗製乱造となる。
勢いがあれば売れるが、ある日読者が気づく。
「これ、つまんなくない?」「くだらねえ」「時間と金を返せ!」
そうなると読者離れが起こる。
どんな事情があるにせよ、つまらない話を書いた作者が責められ評判が落ちる。
評判が落ちると作家買いがなくなって新刊を出しても売り上げが落ちる。
収入が減るという悪循環に陥る。